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AUTHOR：Takuboku Ishikawa(石川啄木)
TRASLATOR : Sanford Goldstein and Seishi Shinoda

啄木による「ローマ字日記」と歌集『悲しき玩具』の貴重な英訳本。1985年刊行、タトル社版初刷。

■『ローマ字日記』(初版刊行年：1910年〜1911年（執筆）、没後刊行)
「死にたいと思うことが日に三度もある」――
石川啄木が晩年、ローマ字で綴った日記、それが『ローマ字日記』である。病と貧困、家庭と友情、文学と挫折。日々の現実と内面の葛藤を漢字仮名ではなくローマ字という形式に託し、彼は赤裸々に、時に苛烈に語りかける。口語的な表現の自由さと、書き手の心情の揺らぎがそのまま文章に流れ込む、特異で美しい文体。日記であり、文学であり、遺書のようでもあるこの作品は、自己と世界のあいだに立つ一人の詩人の「告白の書」として、読み継がれている。

■『悲しき玩具』(初版刊行年：1912年（没後刊）)
「いのちなき 砂のかなしさよ――」
石川啄木が死の直前まで推敲を重ねた、最後の歌集『悲しき玩具』。病床にありながら、日常と死の気配のあいだで揺れるまなざしが、短歌というかたちに凝縮されている。友や家族への想い、社会への怒り、自身の過去への痛烈な省察。私的でありながら普遍的な「生」の断片が、簡潔な31音に込められて、読む者の胸にひたひたと沁み入る。啄木が「文学者」としてではなく、「ひとりの人間」として書き遺した最後のことば。100年以上を経た今も、静かに、そして深く響き続ける傑作である。

■Ishikawa Takuboku(1886–1912)
石川啄木は、明治期日本を代表する詩人・歌人。岩手県に生まれ、東京で文学活動を展開。病弱と貧困のなかで激しく燃焼するように生き、わずか26歳で没した。口語自由詩の先駆けでもあり、また短歌においては『一握の砂』（1909年）や『悲しき玩具』（1912年）などの作品を通じて、日常の感情や社会への違和感を鋭く詠んだ。彼の「ローマ字日記」は、言語と表現の実験としても注目され、文学的自意識と葛藤が交差する貴重な記録となっている。切実な自己告白と同時代のリアルが重なり合うその文体は、今なお多くの読者を惹きつけてやまない。

■COLOR(spine)
Cover：‐
Main body：Rose beige

■SIZE （the largest part）
Height ：18.5cm
Wide ：2.0cm
Depth ：12.0cm

■OTHERS
Publisher：Charles E. Tuttle Company, 1985
Binding：Softcover
Language：English
Pages：279pp.

■CONDITION
Jacket : -
Body : 少々使用感有
Binding : 良好
Edges : ヨゴレ・僅かなイタミ有
Pages : 見開き1ページ目に小さな書き込み有(画像参照)・他経年並み
Text : 良好
Others : ‐

＜Contact Number：SJ666＞（Management Number：250624）(Category：日本文学・詩・日記文学)

【 EVALUATION：B 】
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