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AUTHOR： Isaiah Berlin
EDITOR：Henry Hardy

アイザイア・バーリンが18世紀ドイツの思想家J. G. ハーマンを論じた、異色かつ精緻な哲学的伝記『北の魔術師：ハーマンと近代非合理主義の起源』。1994年刊行アメリカ版初版。

■『The Magus of the North: J. G. Hamann and the Origins of Modern Irrationalism』(初版刊行年： 1993年)
18世紀ドイツの神秘的思想家ハーマン（Johann Georg Hamann）を論じた、アイザイア・バーリンによるユニークな思想伝記である。合理主義を疑問視し、啓蒙の普遍主義に反抗した“北の魔術師”ハーマンの思索を、バーリンは近代非合理主義の起点として再評価する。本書は、バーリンが1950年代に行った講義をもとに編者ヘンリー・ハーディが編集したもので、啓蒙思想とロマン主義の対立、自由と真理の葛藤といったテーマが繊細に織り込まれている。『自由論』の著者として知られるバーリンのもう一つの顔──深く神秘主義的な思索に触れられる貴重な一冊である。

■ Isaiah Berlin(1909–1997)
アイザイア・バーリンは、ラトビア（当時はロシア帝国）に生まれ、幼少期に家族とともにイギリスへ移住したユダヤ系の政治哲学者。20世紀を代表する自由主義思想の論客であり、オックスフォード大学で長く教鞭を執った。バーリンの主な関心は、「自由とは何か」「価値とはどのように多元的か」といったテーマに向けられ、とくに有名なのが「消極的自由（freedom from）」と「積極的自由（freedom to）」を区別した概念分析。自由主義思想を再定義した功績は大きく、冷戦期の西側思想界に強い影響を与えた。また、思想史家としても卓越しており、ロシアの文学者・思想家（ツルゲーネフ、ヘルツェン、バクーニンなど）への洞察を交えながら、西欧とロシアの思想的断絶にも鋭い分析を加えた。対立や矛盾を包摂する「価値多元主義」の擁護者としても知られる。晩年はオックスフォード大学ウルフソン・カレッジの初代学長を務めた。

■COLOR(spine)
Cover：Multicolor
Main body：Red

■SIZE （the largest part）
Height ：22.5cm
Wide ：2.0cm
Depth ：14.5cm

■OTHERS
First U. S. edition, original cloth with original jacket, VERY GOOD COPY
Publisher：Farrar, Straus and Giroux（First American Edition）,1994
Binding：Hardcover
Language：English
Pages：xvi, 143pp.

■CONDITION
Jacket : ヤケ有
Body : 経年並み
Binding : 良好
Edges : シミ有
Pages : 良好
Text : 良好
Others : ‐

＜Contact Number：SFF105＞（Management Number：250617）(Category：哲学・啓蒙批判・思想史)

【 EVALUATION：B 】
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